どんどん紫外線が強くなる季節に突入しました。髪はいつも露出していますから、帽子や日傘がない限り太陽に直接当たるため、顔の2倍以上もの紫外線量を浴びているといわれています。
紫外線が髪や頭皮に及ぼす影響
髪の毛は主に、人間の身体でいうと爪と同じようなケラチンというアミノ酸のシスティンが結合したたんぱく質でできていますが、紫外線が当たるとこの結合は分解されてしまいます。
それにより、髪の表面を保護するキューティクルもはがれるために、枝毛や切れ毛、裂毛などが起きてしまいます。
もうひとつ、紫外線は髪の色の元となっているメラニン色素も破壊するので、長い間紫外線を浴び続ける日焼け状態になると髪の色が抜けて赤茶色になります。
これらの現象は「光老化」とよばれ、紫外線の強さと浴びた時間に比例します。髪にあたえるダメージをなくすためには、紫外線を浴びないことが大切ですが、紫外線を全く浴びないというのは無理なので、浴びる時間を減らしたり浴びた後の速やかな対策が必要となってきます。
髪や頭皮への紫外線対策の必要性
髪の紫外線対策には、日焼けを防ぐケアと日焼け後のケアの両方が必要です。とくに髪の毛自体は 死滅細胞なので自己修復も出来ないし、なにかしらの栄養が入って髪の毛のダメージが治る事なぞ絶対にないのです。
自己修復する力がない髪のためには、髪にダメージをあたえる紫外線を防ぐことに力を入れる必要があります。
髪の日焼け対策方法とケア
日焼けを防ぐためには、帽子や日傘を使用して直接的に紫外線が当たるのを防ぐことが大切です。
帽子はUVカット加工されている熱を吸収しにくい薄い色のもので、つばの広さが7cm以上あるものが理想的です。
ちなみに紫外線は曇りや雨の日も降り注いでいますので、晴れていない日も忘れないようにしましょう。
さらに、髪の日焼けを防ぐには日焼け止めを塗るのが一番です。紫外線吸収剤が使われている髪用の日焼け止めを選びましょう。
日焼け止めを塗る際には髪だけなく、頭皮にもきちんとつけるようにしてください。UVカット効果のある洗い流さないタイプのトリートメントもおすすめです。
◆椿油は紫外線の吸着力が強い
椿油と言えば、髪に良いとされていてかなり昔からヘアケア商品がありますが、椿油は実は紫外線対策にもなるのです。
椿油は酸化しにくいため保湿効果やバリア機能が長続きしてくれる上に、紫外線(UV-B)の吸着力が強いのです。つまり紫外線カット効果があるということです。
椿油は髪のダメージケアのお手入れにもなりますし、毎日浴びる紫外線対策にもなる一石二鳥のオイルなのです。
椿油は酸化しにくいため油焼けの心配もありません。通常のオイルだとムラになってベタつきが気になる場合はスプレータイプを使用するといいでしょう。
日焼けをした後や海水浴後の髪のケア
日焼けをしたあとの髪は、キューティクル保護効果のあるダメージケア用のシャンプーやトリートメントでケアして下さい。
日焼け後はキューティクルがはがれている場合がありますから、摩擦でダメージが大きくなるので強いブラッシングは禁物です。
ブラッシングやブロー前には、洗い流さないトリートメントなどで保護するのも忘れないでください。
もし、日焼けによって頭皮が赤くなっている場合は、頭皮が火傷をしていると考えられますので、水を入れたビニール袋を当てたり、直接水を当てるなどして20~30分くらい頭皮を冷やしましょう。
いくら頭皮を冷やすからといって「氷」を直接頭皮に当てるのは避けてください。頭皮がヒリヒリと痛むときは、ブラッシングやシャンプーはやさしく行い、出来るだけ刺激を与えないよう気をつけましょう。
頭皮に水ぶくれや炎症が起きているような場合は、皮膚科で適切な治療を受けましょう。放置していると頭皮が損傷を受け、薄毛などのトラブルにつながることもあります。
髪の日焼けでもっとも気をつけたいのは海水浴へ行った後です。海水には塩分などが含まれているため、浸透圧によって髪の内部の水分が失われ髪がどんどん乾燥していきます。
さらに、海水に濡れた状態で紫外線を浴びると、髪のタンパク質が破壊され傷つきやすくなります。海水で濡れたら早めに髪を水で洗い流したりして、なるべく早く乾かすように心がけたほうがいいでしょう。