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 三重県桑名市の石取祭(いしどりまつり)は、桑名南部を流れる町屋川の清らかな石を採って祭地をきよめるため春日神社に石を奉納する祭りで、毎年8月第1日曜日とその前日の土曜日に行われます。

 
 

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日本一やかましい祭り

 

 桑名の春日神社の石取祭は、江戸時代初期に始まったものといわれ、桑名城下の町人や藩士が楽しみにしていた初夏の祭りです。

 

 祭車総数30数台、全国的に見ても単一の神社、一神事でこれほどの山車が一堂に会する祭りは非常に珍しく鉦や太鼓を打ち鳴らし、「日本一やかましい祭り」と言われています。

 

 2007(平成19)年3月には「桑名石取祭の祭車行事」の名称で、「国指定重要無形民俗文化財」に指定されました。さらに世界遺産にも指定されています。

 

 石取祭に、町々から曳き出される祭車は、太鼓と鉦で囃しながら町々を練り回ります。

 

祭車-1

 

 試楽(土曜日)の午前0時に一斉に「叩き出し」が行われるその瞬間の音は、まさに轟音です。祭車は各組(地区)に分かれ、組内を明け方まで曳き回します。

 

 その日の夕方からも各組内を回り、深夜にはいったん終了します。

 

祭車-2

 

 本楽(日曜日)は午前2時より本楽の叩き出しが明け方まで行われ、午後からは各祭車が組ごとに列を作り、渡祭(神社参拝)のための順番に曳き揃えを行います。

 

 浴衣に羽織の正装で行き交う姿は豪華絢爛な祭絵巻を醸し出します。一番くじを引いた花車を先頭に16時30分より曳き出された祭車は列をなし、18時30分からは春日神社への渡祭が順次行われます。

 

 渡祭後は七里の渡し跡(一の鳥居)を経て、22時頃より始まる田町交差点における4台ずつの祭車による曳き別れが行われるのも見逃すことのできない場面です。

 
 

桑名石取祭の祭車行事とは

 

 この行事は、旧城下町桑名の総鎮守、通称春日神社で行われ、町屋川で採取した石を氏神に奉納することを目的とした石取りと呼ばれる行事が祭礼化したものです。

 

 行事の中心は、8月第1日曜日の本楽とその前日の土曜日の試楽です。

 

 土曜日は午前0時より各祭車が鉦・太鼓を叩き始める叩き出しがあり、夜が明けると各町内が春日神社に献石をします。

 

 夕方は、町練りと称して祭車を曳きまわします。日曜日は午前2時に再び叩き出しがあり、夕方には全祭車が町を練って春日神社前に集合します。

 

祭車-3

 

 この行事は、我が国の山・鉾・屋台の祭の成立過程において独自の展開過程をとったものとして重要な文化財として国指定を受けた祭りです。

 
 


 
 

石取祭の見どころと交通アクセス

 

 地元以外の人には、鉦と太鼓の音がしばらく耳から離れないと思いますが、桑名っ子はこの音を子守唄代わりに眠りにつくといわれています。

 

 大変騒々しい、まさに「日本一やかましい祭り」ですが、本楽日の描く祭車の送り込みから、整列をしてる昼間の時間帯には、各祭車の彫刻などをじっくりとご見学できます。

 日が落ちてからは、豪華絢爛の祭車の灯火が夜空を焦がしつつ蜿蜒半里(えんえんはんり)に亘って巡行する姿はまさに、一幅の絵と言えます。

 

祭車-4

 

 祭車は立川和四郎富重の彫刻や高村光雲作の飾り物をもつ歴史的にも価値の高い祭車もあり、見事な彫りの彫刻に漆を塗ったもので豪華な天幕をつけ、勢揃いする様は一見の価値があります。

 

 渡祭前と渡祭後の祭車の表情に違いを感じたり、各町別のいろいろな石取囃子も堪能できることでしょう。

 

石取祭には最寄の公共交通機関でお越しください。

 

※名古屋からお越しの場合

【JR名古屋駅】⇒関西本線(東海)区間快速(約22分)【桑名駅】下車徒歩5分

【近鉄名古屋駅】⇒近鉄名古屋線急行(約22分)【桑名駅】下車徒歩5分

 

【開催期間】 2016年8月6日(土)~8月7日(日)

【会  場】 春日神社周辺

 
 

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