岡山県岡山市東区西大寺にある、金陵山西大寺観音院で毎年2月に行われる西大寺会陽は、別名はだか祭りとよばれ、三大奇祭に数えられています。
はだか祭りの開催日といわれ
西大寺会陽(別名はだか祭り)は、毎年2月の第3土曜日に行われる行事です。
永正年間(1504~1521年)のこと、お寺で配られる護符が「ぼっけぇ利益があるんじゃそうな」と評判になり、人々が殺到したために、やむなくこれを投げ与えたことに始まるとされています。
その護符はやがて紙から木になりました。
かつては「真木」と呼ばれ、神の木とされていた頃の音だけが残って、現在は「宝木」と書くようになりました。
もともとは、旧暦に合わせて行われていましたが、今は観光化がすすみ、会陽を2月の第3土曜日と定め、それに合わせて諸行事を行うようになっています。
20時ごろから、境内に裸になった人々が集まりはじめます。誘導の人の指示に従って身体を清めたあと、境内を回り千手観音と牛玉所大権現を詣で、大床で押し合います。
体が熱くなると冷水で体を清めて同じ順路を巡ります。皆が本堂に集まり、そうして22時になると、すべての明かりが消され御福窓から宝木が投げ入れられます。
クライマックスの宝木の争奪戦を制して、うまく手に入れた者は福男と呼ばれ、その年の幸福が約束されます。
テレビで見た方もあるかもしれませんが、この争奪戦では、ある者は人の股をくぐって前に出たり、またある者はグループになって鮮やかな連携プレーを演じたりします。
あまりの凄ましさに怪我人が出ることもありますが、それもはだか祭りの醍醐味と言えるかもしれません。
(この項 「岡山商工会議所」HPより)
宝木投下が行われるまで
会陽 は例年2月の第3土曜日に行われます。19日前の事始から宝木取り、宝木削りを経て、修正会(しゅしょうえ)を行います。
修正会は14日間厳修され、会陽当日の22時、いよいよ結願となります。浄暗のもと、万余の裸群が犇めく中、山主により宝木が投下され、我こそは福男にと、境内いっぱいに争奪戦が展開されます。
会陽の19日前、会陽事始式で行事始めとします。当西大寺にて「道具磨き」が行われ、宝木を仕上る鋸などの手入れを行います。
本堂では、会陽の無事を願って大般若経を転読し、関係者で会陽の打合せを行います。
会陽事始式3日後の午前0時、西大寺から約4キロ離れた広谷山如法寺無量寿院に向かいます。
宝木の素材を授かり、当山に帰るまで、魔が入らないように、道中は一切無言の決まりになっています。授かった原木を宝木として削り整えます。
国家安穏、万民豊楽等を祈願する修正会(しゅしょうえ)を、西大寺で14日間に亘って行います。
修正会は正月に修する法会(ほうえ)のことで、近隣十カ寺の住職が参加されます。宝木の投下はこの修正会の結願(けちがん)の日に行われます。
(この項 西大寺観音院WEBサイト)より
西大寺観音院までのアクセス
◆JR赤穂線西大寺駅より・・・徒歩約20分
◆西大寺バスセンターより・・・徒歩約10分
岡山天満屋バスセンターから西大寺バスセンターまでおよそ30分
※なお、当日は交通規制がありますので、車の方はご注意下さい。
◆駐車場マップ