菖蒲湯まつりの勇壮な「入湯式(菖蒲みこし)」は200人の男衆がみこしを担ぎ、あるいは引き回して街中を練り歩き、古総湯に投げ込んで、無病息災を祈るというお祭りです。
華やかな「山代音頭道ながし」は、山車を先頭に多勢の参加者が、山代音頭を踊り歩きます。
加賀温泉郷『菖蒲湯まつり』開催日ほか
【開催日】 山代温泉 2017年6月4日(日)・5日(月)
山中温泉・片山津温泉 2017年6月4日(日)
※毎年同日開催
加賀温泉郷では、毎年6月4日、一年の無病息災を祈願し、湯に菖蒲を入れた菖蒲湯が各温泉で行われます。
山代温泉では、毎年6月4日から5日の2日間に亘り勇壮に繰り広げられます。
祭りの初日、若者たちが菖蒲を俵に詰め込んだ神輿を担ぎ、温泉街をかけ声も勇ましく練り回ります。
その後、神輿につけた菖蒲は「古総湯」に投げ込まれ、家内安全・無病息災を願って大勢の人が訪れます。
この時期、各温泉旅館でも菖蒲湯が楽しめます。
菖蒲湯まつりの由来
加賀温泉郷の中でも、最も盛んに「菖蒲湯まつり」が行われている地域は、山代温泉です。
平安時代後期の僧・明覚によって建てられた「薬王院温泉寺」は、中世の頃に加賀・越前地方における密教の中心道場でした。
その温泉寺に修験者が集まり、厄年にあたる若者の厄払いのために菖蒲を刈って、俵に詰め、無事息災を祈願したのが、まつりの始まりとされています。
菖蒲の詰まった俵を引きずり回して、湯に投げ込み、その湯に浸かって邪気をはらったという勇壮な儀式は、現在でも「入湯式」の一場面として残っています。
菖蒲みこし
菖蒲湯祭りで引き回されるみこしには、「台棒」の上に菖蒲を詰めた俵を6俵、下に2俵を「力綱」で取り付け、約30mの「引綱」をつけます。
一番上の俵には、菖蒲と蓬を一束づつつけます。
総重量は約350kgで、町の青年達がつくり、製作にはいっさい刃物を使いません。
みこしは、赤白の帷子、赤はちまき、白足袋姿の200人くらいの青年たちによって引き回され、俵が擦り切れて菖蒲が路上に散乱します。
青年達は菖蒲の出た俵を奪い合い、拍子木を鳴らしながら菖蒲を総湯の湯壷の中に投げ込みます。
一番の入浴者は、その年の災厄から逃れられるといわれています。
交通アクセス
≪公共交通機関≫ JR加賀温泉駅から加賀温泉バス(温泉山中線)で約10分
≪車≫ 北陸自動車道加賀ICから車で約10分
≪駐車場≫ 温泉街に無料駐車場あり