冬山以外の登山のシーズンになってきましたね。
登山は歩くスポーツといわれています。家を出たときから家に帰るまで、何万歩、何十万歩も歩くことがあります。
快適な登山を知るためには、快適な靴を履いて山にでかければ、より登山を楽しむ事が出来ます。
登山靴の役割
登山をしようと思った時、まず初めに思いつく登山用品が登山靴でしょう。
しかしあのがっしりとした靴は本当に必要なのだろうか?と疑問を持たれる方も多いと思います。スニーカーで山登りをされていた方もいるとは思います。
しかし重い荷物を持って長時間歩く登山では、ちょっと勝手が違ってきます。足の裏には荷物の分体重がかかるのでいつもより痛くなります。下り坂では足首にかなりの負担がかかります。
実際の登山道はすべりやすい砂利道や岩がごろごろとした道、ぬかるんでいる道など様々な状況になります。
そのような道では、重い荷物を持って長時間歩かなくても、登山靴でなければ、足の裏全体で地面を踏む事ができにくく転びやすくなります。
また、転ばないよう踏ん張ることで脚が疲れやすくなり、場合によっては関節や筋肉を傷めてしまうことにもなります。
登山靴はこのような条件の悪い道で重い荷物を持って歩いても怪我なく快適に、疲れを軽減するよう作られているのです。
一度登山靴を履いて山道を歩いてもらえれば、スニーカーなどとは比べ物にならない何十倍も楽に歩けると感じるでしょう。そして距離を歩けば歩くほど、登山靴の真価が発揮されることが理解できると思います。
登山靴の選び方
ソール(アウトソール)の固さ
登山靴のアウトソールは結構固く作られています。しかし全く曲がらない様な固さではなくてある程度はしなるように作られています。
で、登山にはなぜ固いソールの靴が良いのかというと、固いアウトソールの靴は足への力を分散できるので、でこぼこの道でも歩きやすいからです。
たとえば石の上を歩くとき、固いソールですと石に乗っている部分だけに力が入るのではなく、足の裏全面で捕らえることができるので疲れにくくなります。
特に本格的な登山靴になると、つま先だけで岩の上に立てるくらいアウトソールが固くなっています。この場合普通の靴なら相当踏ん張って力を入れないと立てませんが、アウトソールが固いと簡単に立つことが出来ます。
しかしアウトソールが固すぎる登山靴は、平坦な道や緩いのぼりの道では、足の裏を曲げることが出来ないので歩きづらいです。
どのような登山をするかで選ぶソールのタイプを変えましょう。荷物も軽く比較的優しい登山がメインの人は柔らかめのアウトソールがいいでしょう。
テント泊を予定しているような、本格派の登山をされる人は固めのソールがいいでしょう。
登山にはハイカットの登山靴
登山靴にはローカット、ミドルカット、ハイカットの3タイプがあります。
ローカットの靴と言うのは一般的なスニーカーの様な靴で、アッパーの部分が足首より下にあります。つまり足首が固定されないので自由に動かすことができますので普段の様に軽快に歩くことができます。
でも、登山には上りも下りもあります。ローカットの靴は下りの時には足首に負担がかかるので登山向きとはいえません。
登山に向いているのはハイカットの靴です。ハイカットの靴は足のくるぶしまでカバーしてくれるタイプの靴です。
足首が固定されているので自由度は下がりますが、その分下りで足首の負担を減らしてくれます。体重を靴にまかせることが出来るので、ローカットの靴と比べるとかなり楽に下ることができます。
また足首をガチッと固定してくれるので、足首の怪我をしにくくなるという利点もあります。
ミドルカットの靴は丁度その中間といえます。ハイカットの靴に比べると自由度が高いので、上り下りの少ない道には向いているといえます。
登山靴 アッパーの素材と防水性
登山靴にはおおよそ2種類の素材が使われています。スエードやヌバックなどの革素材とナイロンなどの化学繊維の素材です。
本格的なオールシーズン対応の登山靴はアッパーすべてが革でできているものが多く、全てが革で出来た靴は衝撃に強く靴が長持ちします。防水性も強く、履くほどに足になじむという特徴があります。
他方ナイロン素材の靴は軽く通気性がよく、手入れが簡単などの特徴があります。
軽いというのはナイロンの優れた点なので、ナイロンと革の両方の素材を使用している登山靴もたくさんあります。
ナイロン素材の登山靴は扱いやすく、また初心者の方でもなじみやすいので最初の一足としておすすめです。しかし防水性が弱いので、ゴアテックス(ゴアテックスブーティ)を採用した防水性に優れた登山靴を選ぶことをオススメします。