ちょっと早い気もしますが11月になりましたので、そろそろ来年の事が気になる時期ではないでしょうか。
今年は親族にご不幸があって、正月行事を控えたいといわれる方もいらっしゃるかと思います。
で、気になるのが喪中の正月の過ごし方ですが、『喪中は初詣に行ってはいけない』とよく聞きます。
本当にそうなのでしょうか?
忌中と喪中の違い
みなさん勘違いをされているのは、「忌中」と「喪中」の違いなのです。
「忌中」は、亡くなった人の近親者が喪に服す期間をいいます。亡くなった方との血縁関係によって「忌中」と「喪中」の期間が決まってきます。
「忌中」は諸説あるようですが、父母が亡くなった場合が最も長く、49日間(神道で50日間)が「忌中」となります。
この期間は、外出や社交的な行動を避けて身を慎むこととされています。
一方「喪中」とは亡くなった方を偲ぶ期間を意味します。「喪中」も亡くなった方との関係性により期間が決まっています。
最近の風潮としては、間柄に関係なく1年間を「喪中」と考える方が一般的です。
喪中期間中の神社への参拝は
今年厄年の方や合格祈願、安産祈願をしたい場合にはなんとか神社へ初詣に行きたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
「忌中」があけて「喪中」になれば、神社への参拝も許されるのですが、その地域や神社の古くからの習わしもありますので、参拝したい神社へ一度電話をかけてお聞きしてみてはいかがでしょうか。
神社にとって、死は「穢れ(けがれ)」として捉えられているため、聖域である鳥居内に踏み込むことは許されません。
もし、足を踏み入れた場合は神罰が下るとも言われています。
穢れているとされているのは、忌中の間(最長で50日間)だけなので、それを過ぎれば初詣に行くことは可能なのです。
が、先にも申しましたが古くからの習わしが神社にはありますので、確認されることをお勧めしておきます。
ただ、やはりお正月の期間に行くのはあまり好ましいとはされませんので、最低でも小正月(15日以降)か立春あたりに参拝するのがいいかも知れません。
喪中でもお寺は初詣・厄除けが出来ます
神社にとって、死は「穢れ(けがれ)」として捉えられるといいましたが、お寺にとっては死は穢れとしてはとらえませんので、厄除けはしてもらえます。
神社は「厄払い」。お寺は「厄除け」と言い方も異なります。
ですからどうしても厄除けなどの行事をしてもらいたい場合は、お寺にお参りすればいいということになります。
お寺にお詣りすることも立派な初詣です。
神社とお寺の違いを知っておきましょう
神社とお寺の違いを知っておけば、「喪中」だからといってもお詣りが出来ない訳ではないということになります。
でも、どうしても「喪中」に神社にお詣りしたければ、何度も言いますが神社にお伺いを立ててから参拝することをおすすめします。