「歳暮」というのは漢字からもわかるように、「年末」という時期を指す言葉です。
昔には、暮れのこの時期に、お祭りで神様への供物をしていたため、時期そのものを指す言葉と「品物を用意する」という風習が合わさって起源となったといわれています。
その後、暮れにお世話になった人への挨拶回りと結び付いて、現在のお歳暮の形になったと考えられています。
お歳暮はいつまでに贈る?
お歳暮とは文字通り、「歳の暮れ」の事です。
ですから年の暮れ12月31日までに送ればいいと言えるかも知れません。
ただ誰しもが忙しい歳の暮れに何か送られてもかえって迷惑なこともあるでしょう。
元々お歳暮は、12月13日から20日までのあいだに贈るものとされていました。
今では日付けが前倒しになる傾向が強く、11月下旬頃に贈ることも珍しくなくなりました。関西よりも関東のほうが早めに贈る傾向があります。
なお、20日に間に合わない場合でも、年内に届けばお歳暮として贈れます。
それにも間に合わなかった場合は、関東では1月7日、関西では15日までに「お年賀」として渡すことになります。
お歳暮贈っていけないもの
お歳暮を贈る時期、相手、贈るものに関しては時代とともに、変化がみられます。
しかし、これだけは避けたほうがいいタブーの贈り物を紹介しておきましょう。
★現金・商品券
最近は商品券についてはいくらか解釈がやわらかくなっているようですが、現金に近いものを贈るのはダメです。
相手が上司、目上の方になればもってのほかです。
★履物や靴下
目上の人に対して「踏みつける」と言う意味を含みますのでダメです。
★ハサミ・刃物
相手と「縁」を切ることを連想させますのでダメです。
★筆記用具、かばん、時計
「通勤」や「勤勉」を意味するものなので、目下から目上へ贈るのは失礼になってしまいますからダメです。
★ハンカチ
実はハンカチも贈り物としては不適切なものです。ハンカチは昔の言い方で「手巾」と書き、シュキン・ハンカチと読みますがこの字が「手切れ」と読める為避けられているのでダメです。
★冷凍、冷蔵が必要な食品、生物
近年生鮮食料品の冷凍物のギフトがデパート中心に流行っており、お魚のお刺身盛り合わせや馬刺し等があります。
これは決してタブーではありませんが、いきなり送りつけるのではなく、相手を思いやる注意が必要です。
お歳暮にカタログギフトを贈るのは失礼?
カタログギフトはライフスタイルや価値観が多様化した最近では失礼にはならず、むしろ贈られて嬉しいギフトとなっています。
ただし年配の方やしきたりを重んじる習慣の残る地域やご家庭にはカタログというものに抵抗があるかたもいるのは確かです。
カタログギフトという贈り物が相手にふさわしいかどうか、事前によく相手をリサーチしておくと無難でしょう。
近年では「もらって嬉しいギフトランキング」にカタログギフトも上位にランキングされるようになりました。
ですから、何をお歳暮に贈ればいいか迷うのであれば、贈る相手のこともよく考えた上でカタログギフトもお歳暮として選んでもいいのではないでしょうか。