お歳暮は日頃お世話になっている人へ感謝の気持ちを込めて贈るものですよね。
しかし中には事情があって続けられない場合もあります。
お歳暮の品を受け取ることを辞退する場合でも、お歳暮の品物だけをいきなり返送したり、理由も述べずに断ったりするのは失礼になります。
まずは相手の厚意に対してきちんとお礼を述べ、礼を尽くすことが大切です。
お歳暮辞退と断り状(個人の場合)
お歳暮をいただき、今後は辞退したい場合もあるでしょう。そのときのお礼状の文例をご紹介します。
文例を参考になさって、多少のアレンジをして下さい。
なお、お歳暮はお返しをせず、お礼状だけでOKですよ。
というよりも、次回から送ってほしくないなら、お礼状だけにすべきです。
【文例】
拝啓 年の瀬も押し迫って参りました。いかがおすごしでしょうか。
本日はお心のこもったお品を頂き、本当にありがとうございました。
家族で旬の味覚を美味しくいただきました。いつも何かとお気をかけていただきまして、本当にありがとうございます。
皆様との交誼は私どもの悦びではございますが、今後はどうかあまりお気づかいになりませんようお願い致します。
季節柄、どうぞご自愛下さいませ。
略儀ながら書中にてお礼申し上げます。ありがとうございました。
敬具
お歳暮辞退と断り状(ビジネスの場合)
ビジネスの場合でも、お歳暮などの贈り物を受け取らない会社はだんだんと増えつつあります。
もしあなたの会社もそうだとしたら、以下に文例を示しますので、これも多少のアレンジをしてお使い下さい。
【文例】
拝啓 平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。またこのたびは御丁寧なお心づかいを頂き、ありがとうございました。
お心遣いはありがたく存じますが、実を申し上げますと、弊社ではお取引様からのご贈答は辞退させていただいております。
(★)まことに勝手ではございますが、お送りいただいた品は、別便にて返送させて頂きました。
※送り返さない場合には、★の部分を
皆様にその旨をお伝えしていませんでしたので、この度はありがたく頂戴させていただきます。
こちらの都合ばかりで心苦しいのですが、どうか今後はお気遣いなさいませんよう、何卒ご理解のほど宜しくお願いします。
略儀ながら書中をもちまして御礼ならびにお詫びを申し上げます。
お歳暮辞退のマナー
★まずは、本文の最初に、お歳暮の品が届いたことに対する感謝の気持ちを示しましょう。
★断る理由を挙げて、相手の好意を無にしないようにしましょう。
★公的な職業や、職場のルールなどで、お歳暮やお中元などの贈答が禁じられている場合は、簡潔にその旨を伝え返送しましょう。
(※返送する場合は、その品の包装を開けないことです。)
★今後の関係も考えて、「お気持ちだけは受け取りますが、品物は辞退させていただきます。」というように角が立たない文面にすることが大切です。
★妻が夫に代わって公的なお礼状などを書く場合は、横書きの場合は夫の名前の下縦書きの場合は左下に、小さめの字で 内 と記します。
お歳暮をお断りするにも心を込めてご挨拶を
どんな理由があっても何も言わないで受取り辞退や品物を送り返すのは相手に対して失礼になります。
まずは贈って頂いた相手の厚意に対して礼を尽くし、やんわりと断るように伝えた方がいいでしょう。